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【センター直前】塾講の僕がセンター英語で190点取るための勉強方法と3つのコツを伝授する

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センター試験まであと一週間。今、日本中の高校3年生がセンター試験に向けて、寝食を惜しんで勉強に励んでいる。

そんな私も受験業界の関係者としてセンター試験直前に控えた生徒に指導をしている。「前より点数が下がった」だとか「世界史が覚えられない」だとか受験生には色々あるのだろうが、今回は英語の点数を上げることにフォーカスした記事を書こうと思う。

今回取り上げるのは私がセンター英語で190点(実際には192点だったが)を取るためにした勉強だけでなく、受験生に直接指導している直前でも点数を上げるための勉強方法のノウハウ的なコツもだ。オマケとして、最新の傾向の問題において受験生が苦手とする問題についてのヒントも載せておいた。受験生、または受験生が身近にいる人が見て役に立つと思ったら、是非シェアしてほしい。

センターで190点を取るまでにした勉強方法

センター試験を直前に控えた人が今まで私がしてきた勉強方法を知ったとしても時間的にそれらをやり直すのは難しいが、何かのヒントになるかもしれない。また、将来センター試験を受ける人にとっての羅針盤となれば嬉しい。手っ取り早く点数を伸ばしたければコツのところまで飛んでもらっても構わない。

・文法

センター英語の文法に関して言えば、MARCHなどの一般的なレベルの私大と同様の普通の勉強が求められている。そのため、センター英語だからと高を括っていると、4択問題はできても並び替えができないなど高得点獲得へ大きな障害が出来てしまう。

センター英語だけでなく多くの大学の入試問題において文法セクションで安定した点数を獲得するためには「よく理解して」「網羅的に」という2つを念頭に置きながら勉強するといいだろう。センター英語のための文法の勉強は、以下の二つの参考書に集約される。この2冊を徹底的に使いこなしてほしい。

文法書としてオススメなのがこの『一億人の英文法』英文法は学校などでも勉強しているだろうからこれを全て読み通すことはする必要がないが、疑問に思った文法事項はこれで確認するのがいい。他にも桐原書店の『Forest』などもあるが、これが読みやすく且つ理解しやすいのでオススメだ。

文法の理解においてもっとも大事にしてほしいのが、英語の文法を「構造的」に把握することだ。SVOOなどの基本文型はもちろん、句や節の概念をしっかり理解してほしい。並び替えや和訳が苦手な人が非常に多いのだが、そうした人は英文の「構造分析」を行えていないことが多い。これについては別記事で詳しく言及したいと思う。

文法を漏れなく習得するならこの「Nexstage」通称ネクステ。多くの高校で配られていて、「問題数が多すぎ」とか「つまらない」とか大評判の文法書。しかし、文法・語法の問題がほとんど網羅されており、一般的な文法問題ならこれを完璧にすれば無敵になれる。

折に触れて少しずつやり、自分の苦手な分野・問題をチェックしておくことで、センター試験直前の穴を埋めるのに非常に役立った。ちなみに文法には関係ないので後で詳しく述べるが、巻末の「発音アクセント」のところも非常にセンター試験対策に役立つ。

・リーディング

センター試験のリーディング対策で一番大切なのは「単語」だ。まずは、単語を完璧にすること。

基本的に英単語帳はなんでもいいのだが、やはりこの『システム英単語』で勉強するのが最も効率がいいと考えている。目安としては、まずは3章までの単語を関連語まで”完璧”に覚えること。詳しい使い方などは以下のページを見ていただきたい。
kakusa.hatenablog.com

必要単語を完璧に覚えただろうか?本当に完璧に覚えたなら、読解の勉強に進んでいい。中途半端に両方やるのはよくないと思うので、まずは単語を完璧にしてほしい。

読解の勉強に使ってほしいのがこの『キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ』。早く読むのにフォーカスしており、CDも付いていてリスニング対策にもなる。正直、読解の素材はなんでもいいと私は考えているので、自分の好きなのを使うといいと思う。

・リスニング

センターリスニングの難易度は高くない。センターリスニングに求められる語彙レベルはあまり高くないので、ある程度ディクテーションなどで頭の中に音を積み上げていけば、苦労せず高得点が取れるはず。

これまたキムタツ先生の著書を勧めてしまい申し訳ないのだが、彼の著作には勉強方法なども具体的に書かれていて非常に親切で、勉強のモチベーションも保ちやすい。過去問に取り組む前に、この一冊から始めてみてほしい。

直前でも点数を上げるための勉強の3つのコツ

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センター試験まで一週間しか残されていない受験生のために、残りの時間は英語をどう勉強するかのヒントを伝えたい。

コツ1:文法・発音アクセントは自分の手の届くところまでやる

文法に関しては、一週間で全てやり直そうとしてもコストパフォーマンスが悪すぎるし、それができる人なんてほとんどいない。そうではなく、今までやってきたことを復習し、自分が本来できるものを本番でもできるようにしてほしい。「あれを復習しておけばよかった」ということはないようにしてほしい。下手にイディオムなどを浅くやるよりよっぽど本番の点数はあがるだろう。

発音アクセントに関しては、前述したネクステの巻末の当該の章を要領よく勉強できるのでやってほしい。また「マジックe」などの発音の法則についてはGoogleで検索すれば十分な情報が得られるので自身で調べてみてほしい。しかし、発音アクセントも全てやってもキリがないので、ある程度やったらおしまいにすること。

コツ2:読解はまだまだ伸ばせるかもしれない

単語・文法などが不十分で英文そのものの読解に難がある人はもうどうしようもないのだが(そのような人は、今までやってきた英文をとにかく覚えるまで読み込むのがいいと思うが)、ある程度実力がついた受験生なら飛躍的に点数を上げられる可能性がある。

というのも、そうした受験生がセンター英語で点数が伸ばせないのは、センターの英文はそこまで難なく読めるのに、解けるはずの問題をミスすることで点数を落としてしまっているからだ。そのようなミスとは、「情報を見落としていた」とか「選択肢をよく読んでいなかった」とか解き方に問題があるという類のものだ。

こうした症状に自覚がある人は非常に多いだろう。もしそうなら、これからセンター本番まで毎日一年分の問題を解くだけでなく、予想問題などから同形式の問題を引っ張り出して時間を自分で決めてとにかく数をあたってほしい。そして、自分が陥りがちなミスを紙に大きく書き出して解くときにそれが常に目に見えるようにしながら解くのだ。問題を解き終わったらすぐに反省し、その紙にさらに反省を書き加えてほしい。

目安として、140点付近で伸び悩んでいる人ならプラス40点くらいはできるかもしれないし、160点前後の人ならプラス20点くらいはできる。英語は配点が高いため他の教科をやるよりもより効果的に得点率を上げられる。ぜひこの一週間は、英語の点数大幅上昇を目指して頑張ってほしい。

コツ3:リスニングをあげるための最後の足掻き

センターリスニングでなかなか高得点が取れない人に共通して言えるのは、頻出表現の音がまだ頭に入っていないということだ。

前述したように、センターリスニングでは出題される語彙があまり広くないので、頻出表現に絞って音をインプットしていけば短期間で大幅に点数を上昇できる可能性がある。過去問に加え、過去に受けた模試の音声などもダウンロードし利用するなど、センター英語の素材を使ってディクテーションを少しずつでもやってみるといいだろう。

もっとも、リスニングは大学によってはそこまで力を入れなくてもいい場合もある。自分の目標点を確実に見定めて、本当に時間をかけてまでリスニングの点数をアップする必要があるかどうかを考えてみてほしい。

オマケ:受験生がよく苦手とする問題対策

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オマケとして、受験生によく「苦手なのでコツを教えてほしい」と質問される二つの問題についてのヒントを教えたい。

・不要文抜き出し問題(問3B)

不要文抜き出し問題は、普段何にも考えずに右から左へ英文を読んでいるだけの受験生にはめちゃくちゃ難しく感じる問題だ。

勉強の仕方としては、自分で今まで解いてきた同一タイプの問題をみて、答えだった一文がなぜ不要だったかを考えてみるのだ。やってみればわかると思うが、不要だった文はだいたい次のように分類される。(下に行くほど不要だと判断する難易度が上がっていく)

1、そもそも文章とは全く関係がない
2、前後の文脈とは反対のことを言っている
3、一見本文と関係がありそうに見えて実は関係がない
4、あってもなくてもどちらでもいい具体例

これらの分類が理解できれば、あとはこの問題を解く際に、不要な一文が上のどの分類に属するかを考えながら読んでみるのだ。何も考えずに読むのと、どういう一文が答えになるのかを知りながら解くのとでは、正答率が大きく変わってくるだろう。いずれにせよ、前後の文脈をしっかりと読み解くとと、文章の流れ(論理展開)をきっちり追うことが大切だ。

・広告問題(問4B)

広告問題を苦手とする生徒がよく口にするのが「何を読んでいるのかわからなくなる」ということだ。こういう人はきっと、広告を馬鹿正直に全て読んでいるのだろうが、それではわからなくなるのも当たり前だろう。

そもそも広告というものは、読む人が欲しい情報を簡単に読み取れるようになっているのだから、広告の本来の読み方をすればいい。つまり、設問をしっかり読み込み自分が求めている情報は何なのかをはっきりさせてから、その情報が書いてありそうなところを読むということだ。

間違っても、問題に入ってすぐに広告を全て読み込んだりしてはいけない。もし広告を端から端まで読む時間があるとすれば、それは金額などを出す問題で読み落としている文がないかを確認するときくらいだろう。

最後に

センター全体の傾向として、「いかに情報を早く正確に読み取れるか」というのだけでなく「いかに論理的に読めるか」というものも求められている。この論理的に読む力を鍛える本を一冊紹介して締めとしたい。

この本は、AndやButなどに代表される談話標識(ディスコースマーカー)に着目し、論理的に読むということを一から丁寧に教えてくれる。いわゆる「パラグラフリーディング」的なものなのだが、そんな付け焼刃なものなどではなく、現代文の読解などにも通じるような深い内容であり、東大・一橋の問題を題材に論理的に読むということが徹底的鍛えられる内容になっている。

塾の生徒にもいつもオススメしている本なので、もし論理的に読むということがどういうことか知りたければ、手にとって頂きたい。買って損したとは言わせない、素晴らしい一冊だ。